転職エージェントはぐきの、キャリア逆転ブログ

Fラン大から奇跡の大手WEB広告代理店に新卒入社。今はCreateA合同会社で転職エージェントやってます。日常のこと、就活のこと、キャリアを逆転するための方法などを書いていきます。

クズな男の日々を描いた映画「苦役列車」が想像以上にクズすぎてやばい。 

 結構前の作品だけど今更紹介。2010年に芥川賞を受賞した小説「苦役列車」の映画。僕がこの映画が大好き。最高に面白い。何回も観てる。ニートになってから観るとまた感じるものが違ってくる。とにかく主人公が「クズ」。ここまで「クズ」を表現した作品はこれまであったかというほど「クズ」。今回は僕が大好きな映画を是非皆さんにも観て欲しいので、なにがそんなに面白いかを紹介します。

 

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画像の引用元:http://eiga.com/movie/57563/


映画『苦役列車』予告編 - YouTube

主人公の生い立ちがすさまじい。

 主人公の名前は北町貫多。19歳。小学5年生の時、父親が犯した性犯罪により一家離散。中学卒業後、日雇い人足仕事でその日暮らしを続けている。唯一の楽しみは読書。

 なんかもうこのプロフィールだけで圧倒。少し同情したくなってくる。しかし、もっと圧倒されることが、、、

なんとこの作品、実話なんです。

 「苦役列車」は作者の西村賢太私小説。多少フィクションは入っているだろうけど、確かにリアルな感じが伝わってくる。こんな絵に描いたような不幸な人生、実話なのかと驚いた。実際に社会の底辺を生きてきた西村賢太だからこそ表現できるリアルなシーンに、なんだか胸がざわつくところが多々ある。

ただただクズな男の日常。それだけ。

 まず始めに言っておかなければならないことがある。この作品は決して名作ではないということ。(実際に映画も大ゴケだったらしい)

クズな男が報われるとか、小さな愛を感じて大事なことに気づくとか、そんなものは一切ない。

 本当にろくでもないクズな男の救いようがない話し。ただそれだけ。売れるはずがない。大ゴケするのをわかっていて作ったのではないかと思う。想像してた以上になにも起こらない。周りにはいいやつが現れてくるのに、主人公は何も変わらない。むしろどんどんひねくれて酷くなっていく。リア充なんかは絶対に観てはいけない。そんなやつらはディズニーとかジブリとかワンピースを観て綺麗で上辺な「愛と友情」を語っていれば良い。

主人公が前例をみないほどのクズ。 

 主人公が本当にクズ。汚くて、卑屈で、本当に最低。楽しみといえば読書とお酒と風俗くらい。15歳の時から風俗に通い尽くしている。こんな主人公他にいるだろうか。

友達は利用するものくらいにしか思っておらず、女はヤらせてくれるものくらいにしか思っていない。

  北町貫多からは友情とか愛情という感情を感じられない。北町貫多には同年代の男女の友達が出来るのだが、友達は北町貫多と一緒にいる時間が経てば経つほど北町貫多を嫌いになっていく。小学5年生で親が性犯罪を犯し、中学卒業後一人で家を飛び出した北町貫多は人との関わり方を知らないのだ。

 一番「こいつ最低だなw」と思ったシーンが、予告ムービーの44秒のシーン。北町貫多が好きな女の子に「彼氏はいるの?」と聞く。好きな子に「いるよ」と返されると何を思ったのか女の子の手を舐めて走り去っていく。自分のものにならないくらいなら最後に舐めておこうとでも思ったのか。笑 更に、家賃を滞納してアパートを追い出せれると、アパートの畳の上にう○こを残して復讐しようとしたりする。本当に最低なやつ。絶対に友達になりたくない。

森山未來の演技が素晴らしい。

 この映画は森山未來の演技力で成り立っているといっても過言ではない。ただただクズな男の日常を描いた映画だからこそ、いかにそのクズさを役者が表現できるかがポイントだと思うのだが、上記の通り主人公がクズすぎてそれを表現するのはまず無理。笑 けれど、森山未來の演技には驚いた。苦役列車」の森山未來は本当に生理的に受け付けない。森山未來自身が汚くて嫌なやつに見えてくる。喋り方、立ち振舞、顔つき、どれも完璧。

森山未來の演技を見る」という目的だけでも観る価値がある。

 森山未來が出演する映画やドラマ面白いもんなぁ~~~。今度舞台でも観に行こう。

僕が思う苦役列車の他にはない魅力とは。

 これまで説明した通り本当にクズな男のどうしようもない話が「苦役列車」。しかし、なんだか自分の人生とはかけ離れた人生なのになぜか感情移入してしまう。恵まれていない男の周りへの強い劣等感。無力な自分に対して全てを環境にせいにし、自分では何も行動しようとしない。それが更に自分を卑屈にさせていく。確かにクズでどうしようもない男だけれど、みんな誰しも共感する部分が少しはあるのではないかと思う。こんな弱い部分は誰もが持っているのではないかと思う。

 僕も実際に日雇い労働で働いていた経験がある。そこには北町貫多のような人達がたくさんいた。仲良くなってみるとわかる。その人達は僕達と何も変わりはない。なのにその人達と僕達の暮らしには大きな格差が生まれてしまっている。僕達は想像以上に環境に恵まれている。しかし日常的にそれに気づくことができない。人は常に自分を「標準」だと思ってしまう。だから思った以上に自分の周り以外の情報を知らない。田舎から都会、底辺からエリートを経験した僕だからこそこれを実感している。田舎の人は田舎の価値観や生活しか知らない。都会も同様。底辺の人は底辺の価値観や生活しか知らない。エリートも同様。僕も含め、みんな自分のことしか知らない。少しでも知らない世界を知っていくこと、知らない価値観や生活を知ること。これを続けることが人生を楽しむという意味でも、ビジネスを成功させるという意味でも大切なことであるはずなのに、誰もが自分の周り以外のことに目を背けがちなんだよなと「苦役列車」を観てふと思った。

 まぁそんな感じでめっちゃおもろいので是非皆さん観てみてください。