転職エージェントはぐきの、キャリア逆転ブログ

Fラン大から奇跡の大手WEB広告代理店に新卒入社。今はCreateA合同会社で転職エージェントやってます。日常のこと、就活のこと、キャリアを逆転するための方法などを書いていきます。

僕が日雇いアルバイトでリアルカイジ体験をした話

 僕は働くことが大嫌いだ。大学生の頃、バイトをせずにずっと極貧生活をしていた。一つの事を続けることは苦痛でしかないし、大学生という地位を保ったままニート生活を送れる特権を得たのに他人のために時間を費やす意味がわからなかった。だからバイトをせずに1ヶ月5,000円という超極貧生活をしていた。とはいえ、いくら支出を抑えても収入がゼロでは生活ができない。奨学金を借りていたが、友達と遊んだらすぐになくなってしまうため、どうしてもお金を稼がなくてはならない時があった。そんな一時的にお金を得るために活用していたのが日雇いアルバイトだ。

 日雇いアルバイトにも種類は色々ある。ティッシュ配りとか家電の仕分けとか引っ越し作業とか。一日で覚えられる仕事となるため必然的に肉体労働系が多いのだけれど。本日は僕が経験した日雇いアルバイトの中でも特にひどく、本当にカイジの世界のようだったアルバイトを紹介したい。

 

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・怪しすぎる紹介会社

 大学2年生の11月頃、友達とグアムに行くためにお金が欲しく、インターネットで日雇いのアルバイトを探していた。その時は「どうせ数日しか働かないからどこでもいいや」と安易に考え、適当に働くところを選んでいた。「日雇い 東京 アルバイト」で検索して表示されたサイトをクリックしてそっこう電話をかける。内容は工場の仕分け作業らしく、簡単な作業で時給850円。ちょっと時給が低いけどまぁ楽そうだしここでいいかとそこに決めた。

 現場に行く前に電話先のバイト紹介会社に契約書を書きに行かなければならないらしく、次の日に新宿へ向かった。サイトに記載されていた住所へ向かうと、ボロッボロのビルが建っていた。(本当にここか?)と不安になったが、恐る恐る中に入ってみる。部屋を覗くとめちゃくちゃ狭くて汚い部屋に3人ほど社員が座っている。なんだろう、説明がしずらいけどいかにも悪いことをしている会社っていう雰囲気が漂っていた。闇金の事務所の雰囲気というか。直感で(ここはやばい!)と思い、断ることも想定しながら事務所の中に入った。事務所に入ると一人の男性が僕の相手をしてくれる。こいつが僕をクズの世界へと引きづりこむ引き金となる男。カイジで言うと遠藤勇次ってとこ。

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↑原作の1話から出てくるこいつ。(以下、遠藤)

 仕事の内容を聞くと、さっそく電話で伝えられた内容と違う。交通費支給と書いてあったのに何かと理由をつけて交通費を払わないようにしようとしてくる。現場は電車で1時間30分ほどかかるところにあり、交通費が自腹だと時給は700円ほどになってしまう。これでは割に合わない。僕が、その内容でしたらバイトは厳しいと伝えると、

f:id:haguki-kuzu:20150120183858j:plain「もう働く先の会社にはバイトの人数を言ってある。今更キャンセルできない。」とめちゃくちゃな事を言い出す。

 そんな事言われても僕には全く関係ないのだが、事務所の異様な雰囲気が僕を気弱にさせる。「もうアルバイトを断ることはできない。」と強気な遠藤に対し、「それでは厳しいです~~」と弱気な僕。何回かこのやりとりを続けていると、遠藤が自分の財布から金を取り出し、悩んだ素振りを見せてからこう言う。

f:id:haguki-kuzu:20150120183858j:plain「仕方ない、俺の自腹で交通費を払うよ。」

(やられた!!!!)

 これは完全にやられたと思った。元々こんな怪しい会社の紹介で働く気などなかった。だから僕は「交通費を払わないなら働かない」という逃げ道を作った。しかし遠藤はそこにつけこんだ。ならばその交通費を遠藤が自腹を切って払うと言う。これでは言い逃れもできないし、更に断れば遠藤の善意を断ることになる。こいつ、最初からこれを狙ってやがったか・・・。遠藤との駆け引きに負けた僕は、遠藤から交通費をもらい日雇いアルバイトへ働きに出かけることとなった。

・ようこそクズの皆様

 現地に着くと、めちゃくちゃデカイ工場の中に何人もの人が集められていた。入った瞬間に雰囲気が暗いのがわかった。どいつもこいつも見るからにクズ。クズ中のクズ。日雇いアルバイトはいくつか行った事があったが、日雇いで働く人達の中にも明るく気さくな人達はたくさんいる。すごく仲良くなったし本来は優しくていい人達ばかり。しかし、この現場には笑っている人が一人も見当たらない。ほとんどが30代~50代の男性で、暗くて猫背で笑わない。本当にカイジに出てきそうな人達ばかりであった。

 時間になると、全員大きな広場に集められた。チャラい髪型をしたデブなおっさんが皆の前で話し始める。こいつはまぁ、カイジで言うと利根川のような存在(以下利根川)。

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↑「金は命より重い」と語るこいつ

 利根川は僕達の仕事の内容を説明してくれた。仕事の内容は簡単だった。工場内に無造作に置かれた電化製品を検品用のリモコンみたいのでスキャンして、スキャンした商品をカゴに入れく。カゴが満杯になったら商品をチェックしている人達のところに持っていくというもの。正直ラク過ぎてこんなのでいいのかと思った(未だにあの作業はなんのためにやっていたのかわからないが)。ひと通り説明が終わると、利根川は衝撃的なことを言った。

f:id:haguki-kuzu:20150120185241j:plain「お前らはクズだ。お前らは監視していないとすぐサボる。この検品用リモコンはお前らを監視する機能もある。一定時間スキャンが行われないとこちらに知らせてくれる。そいつらの給料はなしになるから絶対にサボるなよ。」

 確か「クズ」とか直接的な表現はしていなかったと思うが、こんな感じで完全に僕達を見下して話していた。めちゃくちゃムカついたが、確かに僕達は見るからにクズ。そう見えても反論できないなと思った。

・はぐきプライドをズタボロにされる 

  とはいえ、作業自体は簡単なものなので、適当にやって帰ろうと安易に考えていた。適当にそこら中のものを集めてスキャンし、適当にカゴに入れて商品チェックのおっさんのところに持っていく。無心になりダラダラと働いていたらいきなり28歳くらいのチャラい社員に呼ばれる。こいつは村岡社長ってとこか。

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↑「結婚なんか誰がするか・・・・。いずれ飽きる女を・・・・。」のこいつ。

 先輩にヘコヘコしていて明らかに小物感の漂っているやつ。なんだよダルいなという感じでそいつの元に行く。

f:id:haguki-kuzu:20150120191103j:plain「おい、仕事ナメてんのか?」

f:id:haguki-kuzu:20141207004852j:plain「??」

f:id:haguki-kuzu:20150120191103j:plain「こんな適当に商品並べたらチェックできねぇだろうが?あ?」

f:id:haguki-kuzu:20141207004852j:plainぐぬぬ(確かに・・・)」

f:id:haguki-kuzu:20150120191103j:plain「なに?ナメてんの?」

f:id:haguki-kuzu:20141207004852j:plain「ナメてないです。」

f:id:haguki-kuzu:20150120191103j:plain「お前ムカつくな?お前みたいのをクズって言うんだよ。」

f:id:haguki-kuzu:20141207004852j:plain「・・・・。」

f:id:haguki-kuzu:20150120191103j:plain「うぜぇなおめぇ。ナメんなよ?」

f:id:haguki-kuzu:20141207004852j:plain「ナメてないです。」

 信じられないかもしれないが、これが3時間も続いた。何度も怒鳴られ、何度も罵られた。自称メンタルモンスターの僕だが、メンタルが崩壊するギリギリのラインまで罵ってきやがった。何度も「いつ終わんの?俺そんなにクズなの?早く終わって!これ以上僕の中に入ってこないで!」と心の中で叫んだ。3時間経って開放された時には抜け殻状態になっていた。

・はぐき、トイレに避難する。

 抜け殻状態のまま仕事に戻った。もう精神はギリギリだった。いつプツンと何かが切れてもおかしくない。そんな状況で働いているとまたそいつに呼ばれた。

f:id:haguki-kuzu:20150120191103j:plain「おい、お前あんだけ言ったのに商品ちゃんと詰めてねぇじゃねぇか?」

f:id:haguki-kuzu:20141207004852j:plain「いえ、ちゃんと積みました。」

f:id:haguki-kuzu:20150120191103j:plain「この商品なんでここにおきっぱなしなんだよ?」

f:id:haguki-kuzu:20141207004852j:plain「それはAさん(社員)からそこに置いといてと言われまして・・・。」

f:id:haguki-kuzu:20150120191103j:plain「Aさんがそんなこと言うはずねぇだろ。嘘もつくのかお前?」

f:id:haguki-kuzu:20141207004852j:plain「いえ、本当に言ってました。(マジで言っていた。)」

f:id:haguki-kuzu:20150120191103j:plain「おめぇ、うぜぇな。お前みたいのをクズって言うんだよ。死ねよ。」

f:id:haguki-kuzu:20141207004852j:plain「プツン」

 そこで心の糸が完全に切れた。もう無理だと思った。僕はそっこうでトイレに行き、大便の所に座って鍵をかけて数時間トイレにこもった。気を紛らわそうとトイレの中でやったケータイのゲームが最高に楽しかったのを今でも覚えている。結局最後までトイレにこもってゲームをやり、終了時間に出てそそくさと帰った。情けなかった。本当に泣けてきた。あの時の悔しさと虚しさは今でも忘れない。

 僕を説教している数時間の方が明らかに会社にとってマイナスかと思うが、なんであんなことをしたのかが未だに理解できない。

・僕達の知らない世界が国内にもまだまだたくさんある。

 この経験をして思ったのは、まだまだ知らない世界が身近にたくさんあるということ。こんな生活をしている人が日本にもいるのだと。大学生活はお金がないのにエネルギーだけはありまくってたので本当にめちゃくちゃな事をたくさんやった。無給で地獄のように1ヶ月缶詰で働いた牧場での話や、アルバイト先で僕だけ賄い抜き+肩パンをされた話はまたおいおい。

 しかし不思議な事に、嫌な経験の方が覚えてたり、後々笑い話になるから不思議なもの。あの頃のようにバイタリティ溢れてもっと行動して嫌な思いをたくさんしないとだなと最近思う。若いうちから海外に出て価値観を広げるのも良いが、底を知るという意味では国内のこういう所に行ってみるのもあり。どちらも知っている方が魅力的な人間になれるはず。